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「守備が一番うまいのは平田だ」高校通算70本塁打の平田良介が落合博満監督から評価されたのは打撃ではなく守備だった (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

2018年にゴールデングラブ賞を受賞した平田良介氏 photo by Sankei Visual2018年にゴールデングラブ賞を受賞した平田良介氏 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る── プロ2年目の2007年の日本シリーズ第5戦、山井大介さん、岩瀬さんの"継投・完全試合"のゲームで、2回に犠牲フライを放っています。結果的にこれが決勝点となり、チームは53年ぶりの日本一を達成しました。

平田 あの試合は「7番・センター」でスタメン出場しました。相手投手はダルビッシュさん。とにかくバットに当たってくれという感じで振っていました。もしスライダーだったら打てていなかったと思います。ダルビッシュさんのボールがまったく見えていなくて、2打席目、3打席目は三振ですから。まぐれで当たりましたね。ただ、ハワイの優勝旅行は前日の練習中に捻挫をして、辞退というオチがつきました(笑)。行きたかったですね。

── プロ3年目の2008年、プロ初アーチは横山道哉投手(横浜)から放った"代打サヨナラ本塁打"です。2011年には2試合連続サヨナラ本塁打(西武・野上亮磨/ロッテ・薮田安彦)をマークしています。

平田 打った球はスライダーでした。プロ初本塁打が「代打サヨナラ」というのは、史上7人目だそうです。2試合連続サヨナラ本塁打は史上8人目で、中日では初めてだったそうです。西武戦の時は井端(弘和)さんから「スライダーが来ると思うよとアドバイスを受け、狙っていました。ロッテ戦では「ホームランは嫌だろうからアウトコースに来るだろう」と、外のボールにヤマを張っていました。2011年は初の月間MVPを受賞し、プロ入り初の4番に座るなど113試合に出場。6年目にしてプロでやっていける自信めいたものをつかみました。

【落合監督に評価された守備力】

── 平田さんの「打撃論」をひと言で表現すると?

平田 高校時代の印象から"ホームランバッター"のイメージを持たれやすいのですが、自分では"中距離ヒッター"だと思っています。どのコースでも引っ張りにいって、結果的に打球は逆方向にもいく広角打法をイメージしていました。

── 2004年から監督を務める落合博満さんから打撃のアドバイスを受けたことはありましたか。

平田 落合監督からは「天井を見て振るな」とよく言われていました。僕は体の開きが早くなることがあったので、投手の足元に打ち返すイメージを持つことで、それを防げる。しっかりバットを振って三振ならいいのですが、当てにいく打撃をすると代えられていた記憶があります。

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