巨人の新助っ人、オドーアは日本で活躍できる? メジャー通算178本塁打も、データや性格には不安がいっぱい (2ページ目)
【すべてが日本球界に不向き】
昨季はパドレスとマイナー契約を結び、春季キャンプで結果を残して開幕前にメジャー契約を勝ち取ったが、年俸はわずか80万ドル(2017年にレンジャースと長期契約をした際に、23年は1350万ドルのチーム・オプションが含まれていたが、当然このオプションは破棄。代わりに300万ドルの「オプション買取金」を手にした)。そのパドレスからも、シーズン途中の7月に解雇されている。
●オドーアの過去4年間の成績●
オドーアの過去4年間の成績を見てみると、まず目につくのが、4年続けて.210にも満たない異様な打率の低さだ。
オドーアの低打率は過去4年に限ったものではなく、30本塁打を記録した2017年はMLBワースト2位の.204、19年はメジャー最下位の.205と確実性に欠ける。選球眼もよくなく、メジャー10年間の四球率はMLBの平均を下回っている。
加えて三振も多く、2019年にはアメリカン・リーグ最多の三振を喫した"大型扇風機"だ。変化球に対する空振り率は過去3年続けて35%を超えており、日本人投手の変化球攻めに苦しむ姿が目に浮かぶ。特にフォークなどの落ちる球を苦手としており、昨季のスプリッターに対する空振り率は58.3%だった。自慢のパワーも衰えており、本塁打率は3%未満で、こちらもMLB平均を下回っている。
日本のニュースでは、「本職は二塁手だが、外野手としての経験もある」とも報じられており、巨人の阿部慎之助監督も外野手としての起用を考えているらしい。しかし、メジャーで外野手として起用されたのは、1000試合以上に先発しながら7試合だけ。マイナーリーグでも外野を守った経験はない。二塁の守備自体もひどく、6度も"エラー王"になっている。
さらに性格は短気で、けんかっ早い。22歳だった2016年には、トロント・ブルージェイズのスター選手だったホセ・バティスタが二塁にスライディングした際にキレて、バティスタの顔面にパンチを叩き込み、7試合の出場停止処分を受けている。2018年にも、メジャー1年目の大谷翔平が所属していたロサンゼルス・エンゼルスとの試合で小競り合いを起こすなど、「トラブルメーカー」としても有名だ。
2 / 3