徳光和夫が巨人に愛のムチ「岡本和真は勝負強い打者になってほしい」「中継ぎ投手が踏ん張りきれない」 (3ページ目)

  • 和田悟志●取材・文 text by Wada Satoshi
  • 柳岡創平●撮影 photo by Yanaoka Sohei

【野手のキーマンとなるのは...】

 野手では、門脇誠選手が来季のキーマンになると思っています。強豪の創価高、創価大でしっかり身につけてきたものがあるから1年目から活躍できた。ドラフト4位ながらいい選手をとりましたよね。期待以上の活躍でした。

 シーズン当初は無駄な三振も多かったのですが、7月ぐらいから驚くほど三振が減り、チャンスをつかみました。取り組み方が真摯なだけじゃなく、創意工夫がある。つまり、対応力と研究心がある選手なんです。1年目のシーズンを終えて11月には侍ジャパンに選出されました。監督の井端弘和さんと出会い、来季に向けてさらに収穫があったはずです。

 シーズン終盤には、坂本勇人選手がサードに入り、岡本和真選手が一塁に回ったことで、門脇選手がショートに定着しました。あれほどまでにショートにこだわっていた坂本選手が、サードに回ることを承諾したことにも驚きましたが、これが大きかった。

 セカンドには吉川尚輝選手がいます。阿部さんの構想では、門脇選手と吉川選手が1、2番に定着することになるんじゃないかな。門脇選手は、チームに欠かせないトップバッター、もしくは、2番バッターになってくると思います。

 浅野翔吾選手の2年目も楽しみです。

 最初によみうりランドで見た時は、正直、プロでは全然ダメだなと思ったんです。高校の時はあんなに勝負強く、選球眼もあったのに、簡単にボール球に手を出すんですね。聞いたところ、手元でとんでもなく落ちたり、曲がったりするプロのボールにずいぶん戸惑ったそうです。でも、最終的には打ち出しましたからね。ああいう選手が何かきっかけをつかんで打ち出すと止まりません。

 足もあるし、肩もかなりいい。浅野選手には、吉田正尚選手や近藤健介選手のような選手になってほしい。センス抜群なので、開幕から外野の一角のレギュラーをとってもらいたいと思いますね。

 浅野選手は来季、登場曲を北島三郎さんの『誠』にするそうですが、それもちょっとうれしいです。

 浅野選手の他にも、ファームで目についた外野手では、法政大出身の岡田悠希選手、慶應大出身の萩尾匡也選手がいます。ふたりとも20代前半。まだ10代の浅野選手と合わせて、萩尾選手、岡田選手の3人が外野のレギュラーに成長した時、巨人は最強の時を迎えると思っています。

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