広島とDeNAのCSファーストステージ予想 高木豊が選手起用法やキーマンを分析 (2ページ目)
【DeNAの「下剋上」阻止へ。坂倉をどう起用するか】
―― 一方、DeNAは第2戦までを東克樹投手、今永昇太投手に任せると見られています。
高木 東は最多勝(16勝)のタイトルを獲得しましたが、今年は一番安定していますし、ほとんどフォアボールを出しません。ファイナルステージのことを考えても、ローテーションとしては先に投げさせておきたいですよね。あと、今年の今永は勝ち運がないので、終盤に調子がよかった大貫晋一を2戦目までに投げさせることもあるかなと。大貫は10月1日の試合で、初めての完封をマダックス(100球未満で達成する完封勝利)で達成しましたし、ものすごく状態いいです。
それと、注目しているのはCSに間に合った(トレバー・)バウアーの使い方です。ファーストステージを仮に2連勝できれば、ファイナルステージに進出した時に第1戦をバウアーでいける。彼は中4日で回れるので、ファイナルステージでもつれた場合は2回投げられる可能性がありますし、面白いですよね。DeNAは先発ピッチャー陣が充実しているので、「下剋上があるかも」と思っています。
――そんなDeNAの投手陣を打ち崩すために、広島のバッター陣でキーマンになりそうなのは?
高木 僕は坂倉将吾だと思っています。CSでは會澤翼がマスクをかぶって、坂倉はファーストでの起用でいいんじゃないかと。
坂倉は今年、キャッチャーとしてものすごく成長しましたし、もう1段階成長させるために「CSもキャッチャーとして経験を積ませるべき」という考えもあるのですが......會澤は"扇の要"として全体が見えていますし、キャッチングやストッピング、リード面など、キャッチャーとしての総合力は坂倉をかなり上回る。ピッチャー陣の安心感も違うと思うんです。
広島がどうしても勝ちたいのあれば、會澤がキャッチャー、坂倉をファーストで使って打撃に集中させるほうがいいと思います。 坂倉に期待するのは打撃です。(ライアン・)マクブルームは安定感に欠けますし、そもそもDeNAの投手力を考えると、一発はそこまで期待できない。そう考えても、坂倉はバッティングに安定感ありますし、打線から外せないでしょう。
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