秋広優人はなぜ高卒3年目で巨人の3番に定着できたのか 「3つのターニングポイント」を振り返る (5ページ目)
身長なら自分のほうが上のはずだが、秋広は「体の分厚さがすごかった」と松井氏の存在感に圧倒されたという。背番号55の大きさは、数字だけでは測れない。
そして、新たな背番号55は心技体のあらゆる面で進化を続けている。最後に秋広は意を決したようにこう語った。
「ずっとここでプレーしたいので、本当に1打席1打席を無駄にしないようにやっていきます」
誰よりも高い秋広優人の視界を持ってしても、野球人としての頂はまだまだ見えない。高みを目指す巨人は、果たしてどんな地平を見るのだろうか。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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