野村弘樹に聞く「ベイスターズ25年ぶりの優勝は?」 バウアーについては「まだ本物かどうかわからない」 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Koike Yoshihiro

── 地味ですが、昨年DeNAの失策数64はリーグ最少で、守備率.988はリーグトップタイです。

野村 センター・桑原将志の守備範囲は広いですが、それ以外の選手はうまいというより堅実です。日本一に輝いた98年は"マシンガン打線"が注目されましたが、じつは捕手と内野手4人がゴールデングラブ賞に輝くなど、守備もよかった。決して打つだけのチームではありませんでした。

── DeNAは1998年を最後に12球団でもっとも優勝から遠ざかっているチームです。

野村 毎年「目標は優勝だ」と言っていますが、正直なところ現実味はなかったと思います。それが昨年2位になったことで、実感がわいてきたんじゃないでしょうか。私たちもそうでした。91年から6年連続Bクラス。それが97年に2位になったことで、翌年の優勝につながりました。「オレたちだってやれるぞ!」と。当時のメンバーが、今はコーチになっているもの強みです。

 今後については、夏場以降にいくつかのヤマがあると思います。昨年は8月26日からのヤクルトとの3連戦で、強いはずの本拠地で3連敗を喫しました。今季は投で今永、打では佐野、牧が中心となってヤマを乗り越えていってほしいですね。今年、解説の仕事を始めて14年目になるのですが、順位予想で初めて1位をDeNAにしました。「今年やらなかったら、いつやるんだ!」という強い気持ちで臨んでほしいですね。

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