今季の佐々木朗希は「異次元」 ロッテOB清水直行は「WBCで人間的に成長した」と指摘も、指のマメは「苦労するかも」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

【マメは「苦労がわかる」】

――調整を早めたことや疲れなど、WBCに参加したことでのマイナスな影響は感じますか?

清水 それは感じませんね。ただ、これから5月、6月と湿度が高くなってくるとマメができやすくなります。(5月5日の)ソフトバンク戦はマメの影響で降板しましたが、そこは少し苦労するかもしれません。

 現役時代、吉井理人監督も黒木和宏投手コーチも「マメはできなかった」と言っていましたが、僕はすごくできるほうなので、その時の苦労がわかるんです。登板間隔が空けば空くほどマメは薄くなっていくので、ある程度は硬い状態のほうがいいんですけど、ふやけることもある。

 マメのでき方もいろいろで、すぐにパーンッと血豆みたいにできる人もいれば、固まった状態で、皮膚が違う皮膚を押す形でできる人もいたり......。みんなが一緒とは思いませんが、それは彼も「なぜ、できるんだろう」と勉強中だと思います。マリンスタジアムは海沿いなので、湿気がある風がたくさん入ってきますし、特に5月、6月はマメができやすいんじゃないかなと。

――今シーズン、特によかった登板を挙げるとすれば?

清水 すべての試合で安定していますよね。特に前回(5月5日のソフトバンク戦)は89球で5回12奪三振と、とんでもなくよかったですね。真っ直ぐ、フォーク、スライダーも思い通りに操れていましたし、異次元のピッチングでした。相当レベルの高いピッチングをしているので、本人が「今日はちょっとよくないな」という日が実感としてあったとしても、周囲にはわからないレベルだと思います。

――ピッチングの組み立てはいかがですか?

清水 組み立てはあまり変わっていません。どのチーム、どのバッターが相手でも、3球勝負、4球勝負ができていて、球数は6回を投げて80球程度を概ねクリアできています。そういう意味では、もう"佐々木朗希のピッチング"は確立されてきましたよね。

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