山本昌×岩瀬仁紀が語り尽くす2023中日投手陣「2ケタ期待は4、5人いる」「根尾昂は持っているものをまだ制御しきれていない」 (3ページ目)
── 昨年から投手転向した根尾昂投手に関してはどうでしょうか?
山本昌 鳥取まで取材に行ったんですけど、その時はめちゃくちゃよかった。
岩瀬 ただ、まだ自分の持っているものを制御しきれていない感じはします。
山本昌 そうそう。彼のポテンシャルからすれば、まだまだこれから。昨年は転向1年目で順調にいきすぎていたので、まだ若いんだからピッチャーにどっぷり浸かって思いきり勉強するのもいいと思います。
── では、おふたりの期待の若手ピッチャーは誰でしょうか?
山本昌 去年に一軍でも投げた上田(洸太朗)はゲームメーク能力があるし、福島(章太)もいいボールを投げています。高卒3年目のふたりのサウスポーは楽しみです。あとはドラフト1位ルーキーの仲地(礼亜)ですね。どう見ても先発タイプ。
岩瀬 仲地が一番期待度は高いのかなと感じます。立浪(和義)監督としても、自分で獲ってきたドラフト1位ですからね。
山本昌 ドラフト後に「2位で獲れたんじゃないか?」という声もあったけど、他球団の関係者に聞いたら「仲地を外れ1位候補に入れていた球団が複数あった」という話なんだよね。オーソドックスなフォームで平均球速もまずまず速くて、あとは絶対的な決め球を習得できるか。顔も爽やかだし、「一本釣りしてよかった」と言われる存在になってほしいですね。
プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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