元西武監督・辻発彦が提案する侍ジャパンのスタメン。「1番・大谷翔平」から始まる最強オーダーはこれだ! (2ページ目)
── 当時、WBCという大会をどのように受け止めていましたか。
辻 大会自体も手探りの状態で、どういうレベルなのかも、ファンの方もそこまでわかっていなかったのかなと思います。だから緊張感はありましたが、「絶対優勝だ!」という重圧はなかったような気がします。2009年の第2回大会も優勝しましたが、その時のほうが"連覇"の期待は大きく、プレッシャーは相当あったと思います。
── 今回、1次ラウンドは5カ国のリーグ戦、その後、準々決勝以降はトーナメントで、最大で7試合を戦うことになります。経験した人にしかわからない、国際大会、短期決戦の戦い方、心構えを教えてください。
辻 やはり「1点を大事に」ですよ。第1回は"失点率"が大きく影響しました。失点率とは失点を守ったイニング数で割ったもので、得失点差とはまったく違う。あの時、日本とアメリカとメキシコが1勝2敗で並んで、わずかな失点率の差で準決勝に進出できたという状況でした。
それに投手は"球数制限"があるから、"第1先発""第2先発"といういつもとは違う起用を強いられました。ちょっとしたことで、戦況は大きく変わってきます。だからミーティングで「1点の大事さ」「1球の大切さ」を確認しておくことでしょうね。
【多士済々の豪華投手陣】
── 今回のWBCについてお聞きしたいのですが、辻さんなら先発投手は誰を選びますか。
辻 その前に、抑えを誰にするかですよね。候補は松井裕樹投手(楽天)、栗林良吏投手(広島)、大勢投手(巨人)あたりでしょうけど、みんないい投手で、三振をとれる球を持っています。あえて固定せず、相手打者との兼ね合い、戦況を見ながら起用してもいいと思います。
先発は当然、ダルビッシュ有投手(パドレス)、山本由伸投手(オリックス)、佐々木朗希投手(ロッテ)、それに昨年11月の強化試合のオーストラリア戦で好投した今永昇太投手(DeNA)あたりでしょうか。大谷翔平選手(エンゼルス)は所属チームとの契約もあるだろうし、投手をやるかはクエスチョン。去年の疲れもあるかもしれないですし、DHぐらいがいいのかもしれないですね。
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