元西武監督・辻発彦が提案する侍ジャパンのスタメン。「1番・大谷翔平」から始まる最強オーダーはこれだ! (4ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Taguchi Yukihito

【1番・大谷から始まる強力布陣】

── では、打順もお願いします。

 打順も(笑)。では、私が選ぶ侍ジャパンの打順はこうなります。

1.大谷翔平(指)
2.ヌートバー(中)
3.吉田正尚(左)
4.村上宗隆(三)
5.鈴木誠也(右)
6.山川穂高(一)
7.牧秀悟(二)
8.甲斐拓也(捕)
9.源田壮亮(遊)

 4番ですが、昨年あれだけの数字を残した村上選手でいくべきだと思います。村上選手を4番にすれば、吉田選手が3番、鈴木選手が5番ですかね。DHの大谷選手は......2番、いや1番のほうがいい。2番にはヌートバー選手を置く。6番、7番に山川、牧選手を並べれば、下位でもしっかり得点できる。

 あくまで現時点のスタメンであって、いろんな組み合わせができると思います。短期決戦ですから、ペナントレースのように我慢して、復調するまで待っていられない状況です。そこの見極めがすごく大事になる。監督、コーチは大変だと思います。

 思い出すのが、2006年WBCの福留孝介選手(当時・中日)です。当初は3番スタメンで出場していたのですが、なかなか結果が出ず、準決勝の韓国戦ではスタメンを外れました。しかしその試合、0対0の7回表に代打で登場し、金炳賢(キム・ビョンヒョン)投手から先制の2ランを放ちました。それまで日本は韓国に2敗しており、まさに値千金の一発でした。王監督の決断も、それに応えた福留の一打も、鳥肌ものでした。

── 最後に侍ジャパンへのエールをお願いします。

 栗山監督をはじめ、メンバーみんなが「世界一になる!」と合言葉のように言っています。その目標に向かって頑張ってほしいですね。応援しています。

辻発彦(つじ・はつひこ)/1958年10月24日生まれ、佐賀県出身。佐賀東高を卒業後、日本通運を経て83年ドラフト2位で西武に入団。球界を代表する名二塁手として西武黄金時代を支えた。96年にヤクルトに移籍し、99年に現役引退。2000年からはヤクルト、02年から横浜(現・DeNA)、07年から11年と14年から16年は中日でそれぞれコーチ・二軍監督を経験し、17年より22年まで6年間、西武の監督を務め18年、19年と2年連続でパ・リーグ優勝に導いた

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