井端弘和がパ・リーグGグラブ賞9人を分析。「源田壮亮のうまさは、捕る瞬間が柔らかく、打球に衝突しない」 (4ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Koike Yoshihiro

── パ・リーグのショートは、しばらく源田選手の1強時代が続きそうですか。

井端 先述した捕手の「甲斐の壁」ではないですが、このポジションもほかのチームの遊撃手が源田選手を脅かす存在にならなくてはいけない。オリックスの紅林弘太郎選手は、今シーズンの失策が11個。大型遊撃手なので、もう少し動きにキレが出てくれば、肩は抜群なだけにもっとよくなるはずです。紅林選手の成長は楽しみですね。

── 外野手はふたりが初受賞です。

井端 髙部選手は俊足を生かした広い守備範囲で、受賞して当然だと思います。辰己選手は2年連続2度目の受賞となりましたが、肩の強さは球界屈指です。守備範囲も広いですし、パ・リーグの外野手のなかでは抜けた存在だと思います。そして初受賞となった福田選手は受賞の際「内野手でプロ入りして、外野手でこの賞をいただくとは微塵も思っていませんでした」とコメントしていましたが、外野手転向わずか2年でよくこのレベルまで達したと思います。

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井端弘和(いばた・ひろかず)/1975年生まれ。堀越高から亜細亜大を経て、98年ドラフト5位で中日に入団。遊撃手として、二塁手の荒木雅博との「アライバコンビ」で中日黄金期を支えた。2013年WBCでは指名打者部門で大会ベストナインに選出された。14年に巨人に移籍し、15年限りで現役を引退。ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞7回。22年1月に侍ジャパンU−12の代表監督に就任した

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