井端弘和がパ・リーグGグラブ賞9人を分析。「源田壮亮のうまさは、捕る瞬間が柔らかく、打球に衝突しない」 (2ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Koike Yoshihiro

── ショートを守っていて、一番大事なことは何でしょうか。「打球への入り方」「フットワーク」「スローイング」など、いろんなことが思い浮かびます。

井端 先述したように、打ちとった打球、自分のところに飛んできた打球をアウトにするということです。どのポジションでも変わらないと思います。そのうえで「投手の信頼を得る」ことが大事だと思います。どれだけ変な捕り方になっても、要はアウトにすればいいんです。

── 土のグラウンドはイレギュラーが多い反面、足の踏ん張りが効く。一方で人工芝は、イレギュラーは少ないけど、踏ん張りが効きにくいと聞きます。実際はどうでしたか。

井端 それも人それぞれで、一概には言えません。土のグラウンドの時は「イレギュラーもあるぞ」と、常に準備していました。甲子園でプレーするのは年間10数試合でしたが、エラーは少なかったと思いますし、土のグラウンドのほうが目一杯プレーできました。それに土のほうが腰への負担が少ないです。ここ数年、阪神内野手のエラーが多いと聞きますが、捕球エラーもあると思いますが、送球エラーもあるかもしれないですね。

── ショートにおけるライバルは誰でしたか?

井端 周囲は「宮本慎也さんや鳥谷敬さんですか?」と聞いてきますが、僕自身は誰がライバルというよりは自分でした。もちろん、中日で一緒にプレーした先輩の川相昌弘さん、立浪和義さん、久慈照嘉さんたちのプレーを見て「うまいなぁ」と思ったことはありましたが、ライバルという目でほかの選手を見たことはなかったですね。

「甲斐の壁」を崩してほしい

── 今年のパ・リーグのゴールデングラブ賞は以下の選手に決まりました。

投手/山本由伸(オリックス)2年連続2度目
捕手/甲斐拓也(ソフトバンク)6年連続6度目
一塁手/中村晃(ソフトバンク)3年連続3度目
二塁手/外崎修汰(西武)2年ぶり2度目
三塁手/宗佑磨(オリックス)2年連続2度目
遊撃手/源田壮亮(西武)5年連続5度目
外野手/髙部瑛斗(ロッテ)初受賞
外野手/辰己涼介(楽天)2年連続2度目
外野手/福田周平(オリックス)初受賞

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