ティモンディ高岸宏行、二刀流チャレンジの実感。成瀬善久らコーチの指導に驚き「プレーに変化が出てきた」 (4ページ目)

  • 白鳥純一●文 text by Shiratori Junichi
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

「やればできる」の解釈が変わった

――プロ野球選手になったことで、プレッシャーを感じることはありますか?

高岸:「いい球を投げてみたい」という思いや、どうしても気持ちが昂ってしまうことはありましたけど、マイナスな意味でのプレッシャーや、緊張感はまったく感じていません。もしかしたら、僕自身が純粋に野球を楽しめているからなのかな。これは、高校時代にはなかった感情ですね。

――高岸さんの挑戦は、済美高校の校訓でもある「やればできる」を体現しているように感じました。

高岸:高校生の頃は、日々の練習についていくのが必死だったので「前向きないい言葉だな」くらいに思っていました。でも、今となっては、その言葉の意味の解釈は全然違う。何かを命がけでやることが、自分の状況や周囲の方たちの心を動かすんだと思っています。

――済美高校は夏の甲子園に4度出場している強豪校ですが、高岸さんが3年生の時には、県大会の決勝で敗れて惜しくも出場を逃しました。

高岸:当時は、「甲子園に行かないとダメだ」「甲子園に行かない人生はよくない」と信じ込んでいたので、決勝の翌日は僕も含めて「燃え尽きて、自宅から一歩も出られたかった」という選手がほとんどでしたね。

 でも、しばらくすると、またグラウンドに出て野球の練習を始めました。大学で野球を続けることが決まっていましたし、毎日野球に没頭してきた僕は、野球のある生活しか知らなかったんです。

――高岸さんの栃木入団が決まってから、当時のチームメイトから連絡があったりはしましたか?

高岸:そうですね。「また野球がやれるんだな。楽しんでいこうな」とか、「次はケガするなよ。無理はするな」といったメッセージを送ってきてくれました。本当にありがたいです。

――最後に、高岸さんの今後の目標を教えてください。

高岸:まずは、この5、6年くらい続けてきたトレーニングを、これからも継続していくこと。そして、これからも頑張っている人の応援を続けていきたいです。プロ野球選手、芸人、どういう立場であっても、みなさんに勇気を与えられるような活動ができたらと思っています。

(相方・前田裕太インタビュー:高岸宏行のプロ挑戦をどう見ていたのか。川﨑宗則との共演には「思わず笑っちゃいました」>>)

【プロフィール】
◆ティモンディ
2015年1月、愛媛県・済美高校の同級生で野球部に所属していた前田裕太(まえだ・ゆうた)と高岸宏行(たかぎし・ひろゆき)がコンビを結成。前田がネタ作りとツッコミ、高岸が「応援」を担当している。お笑いの活動だけでなく、NPBの始球式など野球関連の活動でも活躍。今年7月には高岸がルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに入団して大きな話題を集めた。

■前田裕太 公式Twitter>>@TimonD_Maeda 公式Instagram>>maeda_timon_d

■高岸宏行 公式Twitter>>@Timon_Chan_

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