ティモンディ高岸宏行、二刀流チャレンジの実感。成瀬善久らコーチの指導に驚き「プレーに変化が出てきた」 (3ページ目)

本塁打を打たれた相手に拍手した理由

――試合の途中には、サードを守る川﨑宗則選手が、マウンド上の高岸投手に声をかける場面もありました。どのような言葉をかけられたんですか？

高岸：「楽しもう」だったと思います。あとは、川﨑選手が日頃から味方を鼓舞するために使っている「チェスト！」とか、前向きになれる言葉をかけていただきました。川﨑選手とプレーしてみて、周りの人を鼓舞する力のすごさや、その大切さもあらためて感じましたね。

――２回には、本塁打を打たれた青木玲磨選手に向けて、高岸さんが拍手をするシーンもありました。

高岸：僕は真剣に抑えにいったので、もちろん打たれた悔しさはありますが、 "応援人"の僕としては「頑張っている人を応援したい」という思いもある。普段から「素晴らしいことは讃えよう」と思っている僕なりの表現だったんだと思いますし、拍手も自然と出てきましたね。

――独立リーグには、これからNPBを目指す選手も多くプレーしています。それらの選手たちから何を感じましたか？

高岸：ルートインBCリーグには、「これからNPBに行く」という夢を持っている選手だけじゃなく、NPBを経験したあとにプレーしている選手もいます。さまざまなキャリアの選手たちに共通しているのは、本当に命がけで野球を楽しんでいること。最初は「僕がみんなを応援しよう」という思いでチームに入りましたけど、結果的には「僕がみんなから元気をもらいっぱなしだったな」というのが率直な感想です。

――高岸さんは将来的に、NPB入りも目指しているのでしょうか？

高岸：今はBCリーグの試合を通じて、「どうやってみんなを勇気づけるか」ということしか考えていません。野球、バラエティ、お芝居といった仕事を通じて「みんなを応援すること」が僕の役割だと思っているので、これからもブレずに続けていきたいです。チャレンジすることの素晴らしさや、迷っている方の背中を押せるようなメッセージを、多くの人に伝えられたらうれしいですね。