亀山努のトレードマークとなった「ヘッドスライディング」は真弓明信への一途な思いからだった (4ページ目)

  • 高橋安幸●文 text by Takahashi Yasuyuki
  • photo by Sankei Visual

 さて、巨人との3戦目、亀山の2盗塁2得点が勝利に直結し、開幕5試合を3勝2敗。広くなった甲子園に帰ってきての中日戦は1勝1敗、大洋(現・DeNA)戦は2勝1敗と勝ち越し、広島戦は1勝2敗。相手5球団すべてに当たって7勝6敗とした。開幕5連敗だった前年を考えれば、「開幕ダッシュ」とは言えなくても大健闘に値した。

 その間、亀山は初の猛打賞を獲得するなど活躍を続け、4月21日、横浜スタジアムでの大洋戦では初回にプロ初本塁打。同23日には3度目の猛打賞で打率を.413とした。だが、翌24日からの中日3連戦はベンチスタート。理由は右太ももの軽い肉離れで、全力で走れないなか、25日の2戦目に事件が起きた。

後編につづく>>

(=敬称略)

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