ダイエーにFA移籍した工藤公康の「ダメ出し」で城島健司も一流に。型破りの「新人類」は、常勝イズムの伝道者となった (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

指導者としても「名将」に

――2015年にはソフトバンクの監督に就任し、7年間チームを率いて、5度の日本一、3度のリーグ優勝に導きました。かつて常勝軍団・西武で選手として培ってきた"常勝イズム"のようなものが活かされていたんでしょうか。

石毛 それはゼロではないでしょうね。勝つことが"普通"な球団の中心選手として活躍し、広岡達朗さん、森祇晶さんのような名将のもとでプレーして感じたものはあったでしょうし、指揮官としての工藤を形成する要素になっていたと思います。

――名将と呼ばれる定義にもいろいろあると思いますが、これだけの実績を残した工藤さんはやはり名将といえる?

石毛 実績を見れば、名将でしょう。セ・リーグもパ・リーグも各6球団ですから、単純計算になりますが「6年に一度は優勝」というのが普通の成績。それを踏まえると、7年で3回のリーグ優勝、日本一を5度達成するのは凄い結果です。

 名将の定義として、「実績を残せばいいのか?」「実績はイマイチでも、名選手を育てたから名将なのか?」など考え方はいろいろあると思いますが、やはり結果が重視される世界ですから、工藤は十分に名将と言っていいと思います。

◆連載4:「もっと目一杯投げろよ」郭泰源に石毛宏典が思っていたこと。どの球種も一級品で「どんな打者でも抑えられた」>>

◆石毛宏典さん公式YouTubeチャンネル
「石毛宏典TV」はこちら>>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る