山本昌が驚愕した懐かしの助っ人7選。「なに、このパワー?」「どこに投げればいいの?」 (3ページ目)
日本で2000本安打を達成したアレックス・ラミレスもいいバッターでした。2001年にスワローズに加入した頃はロベルト・ペタジーニの陰に隠れて、"弟分"みたいな感じであまりマークしていなかったんですよ。でも、スイングを見ると力強かったことを覚えています。
ペタジーニが2003年からジャイアンツに移籍したあとは、ラミレスがスワローズの主軸を打つようになりました。インコースはうまくさばくし、アウトコースにもしっかり届くので手強かったですね。
ラミレスとは仲がよくて、神宮球場で試合前に練習していると「山本さん、今日ピッチャー誰?」って聞いてきたので、「朝倉(健太)」と答えると、「朝倉さんダメ。山本さんグッド」っていうやりとりをしていました。ラミレスは朝倉のシュートが嫌だったみたいです。逆に僕は得意だったようで、何度も痛打された記憶があります。
「どこに投げても平気」のはずが...
あと、個人的に強く記憶に残っているのがジム・パチョレックです。1988年に大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)に来た時、スコアラーからの報告では「どこに投げても平気だよ」って言われたんですよ。
ところが開幕戦で先輩投手が対戦したら、いいコースを簡単に打たれて......「なにがどこに投げても平気だ!」って思いましたね(笑)。高めが強くて、どのコースにも対応してくる器用さがありました。来日から5年連続3割をマークし、1990年には首位打者を獲得。「どこに投げればいいの?」と思うぐらい、いいバッターでしたね。
僕自身の経験で言えば、ロベルト・ペタジーニでも同じようなことがありました。1999年に来日して、最初の試合がドラゴンズ戦で、僕が先発だったんです。ペタジーニはオープン戦でまったく打っていなくて、スコアラーは「どこに投げても大丈夫」と。それでアウトローに真っすぐを投げたら、左中間フェンス直撃のすごい当たりを打たれました。結構いいボールで、「えっ、どこに投げてもいいんじゃなかったの?」って(笑)。
ペタジーニも来日1年目から打率.325、44本塁打でホームラン王を獲得したし、正真正銘の強打者でしたね。
3 / 4