「長嶋茂雄超え」と「清原和博超え」。中村剛也が稀代のスラッガーであることを証明する2つの大記録 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Sui
  • photo by Koike Yoshihiro

シーズン100三振は12回

 そしてもうひとつの記録である「通算三振」だが、上位5人は以下になる。

(1) 清原和博/1955三振
(2) 中村剛也/1930三振
(3) 谷繁元信/1838三振
(4) 山﨑武司/1715三振
(5) 秋山幸二/1712三振

 中日時代「シーズン100三振」という記録を恐れていた山﨑は、「わざと99個で止めたシーズンもあった」と言う。しかし楽天時代、野村克也監督(当時)に出会い「三振を恐れるな。いい当たりのライナーでも、見逃し三振でも、ワンアウトにかわりない」というアドバイスを受け、強く振ることの重要性を学んだ。

 その結果、2006年から5年連続してシーズン100三振以上を記録したが、2007年には39歳で43本塁打、108打点で二冠王、2009年にも39本塁打、107打点の好成績を残した。

 ちなみに、中村はシーズン100三振以上を12回も記録。まさに「三振か、ホームランか」を貫いてきたスラッガーと言えよう。

 そんな中村に通算三振数で迫られている清原は、こう心境を語った。

「ホームランをたくさん打っているけど、プロ野球選手で一番三振している。中村に抜かれると、野球少年に言える唯一の自慢がなくなる。それがショック......」

 長嶋茂雄と清原和博という、プロ野球界のレジェンドに並ぼうとしている中村の記録に、あらためて注目したい。

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