藤本博史監督が語る「ホークス野球の全貌」。開幕戦の日本ハム・新庄監督には「どんどんパフォーマンスを」 (2ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • photo by Koike Yoshihiro

── 打順は固定型と流動型のどちらが理想ですか?

「できれば6番までは固定したい。7〜9番は調子のいい選手を使っていきます。その下位打線にリチャードが入ってきたら、相手チームは一発が怖くて嫌がるんじゃないですか。9番打者も去年は三森が打ったみたいに、1番へつなぐ役割をされると相手は嫌ですよ。いろんなパターンがあって面白いと思います」

理想はノーヒットで1点

── 徐々に開幕が近づいています。3月25日の開幕戦は、新庄"BIG BOSS"率いる日本ハム戦です。

「新庄くんはすごくプロ野球を盛り上げてくれていますよね。どんどん、どんどん盛り上げてほしいですね。そして開幕したらウチが勝てばいいわけですから。パフォーマンスはどんどんやってほしいですよ」

── 藤本監督がオリックスで現役だった頃、当時阪神だった新庄さんと同じマンションだったとか。

「そうですよ。すごく律儀でしたよ。チームは違うけど、試合に出かける時間ってだいたい同じじゃないですか。エントランスでばったり出くわしたら、『先輩、どうぞ』と必ず僕に譲ってくれたりね」

── 2年ぶりのリーグ優勝と日本一へ。V奪回のためにホークスに必要なことは?

「二軍監督だった去年、一軍戦はテレビなどでほとんど観戦していました。そのなかで、6回と7回に登板する投手がポイントになると思っています。彼らが失点するケースをよく見た。その理由の多くが回の先頭バッターの出塁。とくにフォアボールです。それをまず少なくするのが大事。投手コーチにも口酸っぱく、その話はしています」

── 攻撃に関してはいかがでしょうか。

「打つほうは点を取れる場面でとれていなかった。たとえばノーアウト満塁で、相手守備のショートとセカンドがうしろに下がっている。相手は『1点はどうぞ』のシフトを敷いてくれているのに、大振りして三振というケースがあった。だから今年は、点が取れるところでしっかり取ろうというのがテーマ。1点、1点の積み重ねが大事。それを選手に浸透させたいです」

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