藤本博史監督が語る「ホークス野球の全貌」。開幕戦の日本ハム・新庄監督には「どんどんパフォーマンスを」

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • photo by Koike Yoshihiro

プロ野球2022開幕特集

ソフトバンク藤本博史監督インタビュー(後編)

前編「ホークスを知り尽くす男が目指す世代交代とV奪回」はこちら>>

藤本監督が絶大な信頼を寄せる中村晃藤本監督が絶大な信頼を寄せる中村晃この記事に関連する写真を見る

目指すスタイルは?

── 藤本監督のアメとムチ。チームみんなも監督の方針を把握しているからこそ、今年のホークスはより明るい雰囲気を感じます。

「そこが一番大事だと思うんです。選手たちも言いたいことが言える環境をつくっていきたい。悩むのが一番困るんです。自分の取り組みもそうだし、コーチからの指導に対しても、選手に迷いがあるといい方向に進むはずがありません。そんな時はコーチや監督と対話をしてほしい。僕はチームが気持ちよく戦えるための仕組みづくりをしていきたい。ただ、そのなかには厳しさも必要。選手側の言うことをすべて聞き入れるわけじゃない。ダメなものはダメと言いますよ。そこははっきりしていきたい」

── 藤本監督の目指すスタイルは?

「攻撃的な野球をお見せしたいと思っています」

── 打順構想はいかがでしょう?

「1、2番が固まりませんねぇ。なかなか難しい。1番に求めるのは出塁率。そして2番には右バッターが入ってもらうのが理想です」

── 2番に右打者という理由は?

「昨年は相手が左投手先発の時も、1番から4番まで左打者が並んでいることが多かった。ホークスの左打者は左腕を苦にしないけど、見ていて相手ピッチャーはすごく楽に投げているように感じたんです。やはりジグザグのほうがいい。2番と4番は右。今年はグラシアルが元気なので彼が4番に入ったら、その両サイドには柳田(悠岐)と栗原(陵矢
)を据える。2番の右打者のところは、(正)センター候補の佐藤直樹か、(正遊撃手候補の)今宮(健太)か。あるいは(新外国人の)ガルビスかもしれない。ガルビスはスイッチヒッターですから。彼が2番に入ったら、かなり攻撃的な打線になると思いますよ」

── また、藤本監督が重要視する打順などありますか?

「やはり1番の出塁率と、チャンスで回ってくる6番打者のところですね。出塁率の実績でいえば中村晃なんですが、彼が6番を打つのが一番の理想です。僕は6番打者が一番貴重だと思っています。1番打者は牧原大成、三森大貴、上林誠知、柳町達の左打者の競争。右の佐藤直も2番と言いましたが、1番打者候補でもあります」

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