ロッテがCS突破するための展開やキーマンは誰か。日本一経験者の藤田宗一&内竜也が語る (5ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Koike Yoshihiro

── 短期決戦では、普段と異なる役割をいかにこなせるかも重要になりますか。

「はい。シーズン中と違う起用になることもあるので、各自の役割をしっかり伝えているかも大事になります。コーチがしっかりコミュニケーションを取れれば問題ないと思います」

── シーズン中、吉井理人投手コーチは3連投させないように起用してきました。ポストシーズンに臨む際、疲労度を含めて好影響は大きいですか。

「身体的にはすごくいいと思います。3連投がないと、2連投した時点で次の日は"上がり"になって休みになります。『この試合は投げなくていいよ』と言われると、精神的にも休まりますしね。ブルペンで『3連投もあるかもしれない』と待機しているのでは、全然違います」

── そうした運用も含め、ロッテのリリーフ陣は12球団トップ級と言えますか。

「間違いないと思います。あとは一人ひとりが自分に求められる結果を出せるかどうか。若いピッチャーが多くて、中継ぎ陣でCSを経験しているピッチャーは益田(直也)くらいしかいません。唐川侑己は中継ぎになってからCSに出ていないですし。緊張するなか、そういうピッチャーがどれだけ投げ込めるか。シーズン終盤に『負けられない』という試合を1カ月以上やってきて、優勝できなかったことで、どこかで気持ちが切れていると思います。それをどれだけ取り戻せるかもカギになりますね」

── ペナントレース最終盤まで優勝を争った分、心身とも切り替えが難しいような気もするのですが......。

「それはありますね。逆に楽天は、早くからCSに備えて準備できたと思います。とにかく先発がしっかり揃っているのは強みですよね」

── その楽天投手陣と対するうえで、打線のポイントはどこにありますか。

「荻野(貴司)、マーティン、レアードでいかに点を取り、相手にプレッシャーをかけることができるかでしょうね。あとは岡大海の起用法。シーズン終盤にすごく輝いていました。それと代走の和田(康士朗)をどこで使うのか。試合終盤まで残していてもチャンスがなかったら意味がないので、序盤でも点が入りそうな場面で起用してもいいと思います。それで点につながれば、ロッテのペースになってチーム全体の雰囲気も変わってくるはずです」

5 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る