ロッテがCS突破するための展開やキーマンは誰か。日本一経験者の藤田宗一&内竜也が語る

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Koike Yoshihiro

 51年ぶりのマジック点灯でリーグ優勝まであと少しに迫りながら、シーズン最終盤でオリックスに敗れたロッテ。11月6日から始まるクライマックスシリーズ(CS)を勝ち抜くポイントはどこにあるのか。2005年に薮田安彦、小林雅英とともに鉄壁のリリーフ陣「YFK」を結成して31年ぶりの日本一を成し遂げた藤田宗一氏と、2010年にリリーバーとして"史上最大の下剋上"を果たした内竜也氏に聞いた。

藤田宗一氏がキーマンに挙げる安田尚憲藤田宗一氏がキーマンに挙げる安田尚憲この記事に関連する写真を見る■藤田宗一氏

── 今季のロッテはペナントレースを2位で終わり、CSから頂点を目指します。これまでも"下剋上"の歴史がありますが、今回はどうでしょうか。

「CSに出るチームには"追う側"と"追われる側"があります。これまでのロッテは下(3位)から追う展開でした。そういう意味で、今年は違う難しさがあります。ロッテとすれば、マジック3としながら最後の3試合を3連敗。ギクシャクして噛み合わなかったのは、プレッシャーがあったのかなと感じました」

── 3位でCSに臨むチームは「当たって砕けろ」でいけると?

「気分的に楽ですからね。自分たちのやることをやって負けたとしても、3位だから仕方ないと思えます。今年のロッテは最後まで優勝争いをしたので、『当たって砕けろ』ではいけない。ロッテファンは、マジックが出た時点で絶対優勝すると思っていたはずです。だからこそ、CSで力を出さないといけない」

── そうして臨む短期決戦のポイントをどう考えていますか。

「今のロッテはデータ分析を生かして戦っていると聞いています。CSでもシーズン同様に臨むのか、あるいは状態のいいバッターを使っていくのか。そこでも変わってくると思いますね」

── 今季のロッテは得点数がリーグ最多でした。

「今季の楽天戦では荻野(貴司)が塁に出て得点に絡んできました。CSでも一番の目玉ですね。注目しているのは安田(尚憲)。彼が打てばチームは盛り上がるので、空気が変わります。あとは外国人選手ですね」

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