ヤクルト奥川恭伸が一軍デビュー。「甲子園スター」たちの初登板は? (4ページ目)

  • 田口元義●文 text by Taguchi Genki
  • photo by Sankei Visual

「平成の怪物」と呼ばれた偉大な男の背中を追うように、この時代には多くのスターが誕生した。「平成最後の夏」となった2018年。甲子園を沸かせた金足農のエース・吉田輝星もそのひとりである。

 ストレートの最速は150キロ。県大会初戦から甲子園準決勝までひとりで投げ抜き、秋田県勢103年ぶりの準優勝のシンボルは、令和元年にプロ入りし、歴史にその名を刻んだ。

奥川恭伸が描くプロ1年目のビジョン>>

 日本ハムのドラフト1位ルーキー・吉田がデビューを飾ったのは、昨年6月12日の広島との交流戦だった。プロで初めての先発マウンドに上がった吉田は、相手エースの大瀬良大地と互角に投げ合い、5回を4安打4奪三振1失点。堂々のプロ初勝利をマークした。前年の最多勝投手との「先発対決」を制しての初登板初勝利は、ドラフト制度後では史上初。そして、「21世紀生まれ」で初めての勝利投手となったのも吉田だった。

 平成から令和へと、時代は変わった。新時代のレコードは今後、数多く生まれるだろう。それだけに「球界のエース候補」である奥川への関心は高まり、期待も膨らむのである。

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