DeNA宮﨑敏郎が自ら語る、熱い野球愛と「言葉にできない打撃術」 (7ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by Kyodo News

 チームの主力を長く務める選手が言うのならば納得はできる。しかし宮﨑は28歳とはいえ、まだ通年活躍したことはない。

「学生時代からそうなんですよ。だから大学時代に中村壽博(としひろ)監督から言われたことがあるんです。『もうちょっと自分のことを考えて野球をやれよ』って」

 生き馬の目を抜く世界にあって、宮﨑にはすべてを俯瞰する懐深き大らかさがある。

「例えば、ノーアウト二塁の場面が4打席あったら、全部セカンドゴロ(進塁打)を打ちたいぐらいですよ」

 冗談とも本気ともつかないことを言い宮﨑は笑った。

「自分だけじゃなく、みんなも嬉しくなるじゃないですか。チームが勝てば、横浜スタジアムも盛り上がる。やっぱり優勝したいですからね」

 古風なたたずまいのある優しく、男らしい九州男児。ホットコーナーのレギュラーとなった"ハマのプーさん"こと宮﨑敏郎の存在感は、チームにとって日増しに大きくなり、優勝へと向かう原動力になっている。

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