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プロ野球解説者7人の「3大ニュース~開幕1カ月編」 (6ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

本間満(元ソフトバンク)

① 松坂大輔(ソフトバンク)の離脱
② オリックス、広島の最下位低迷
③ 主力離脱も強い巨人

「キャンプ中に捕手の細川亨が『松坂は経験を重ねて、さらに賢いピッチャーになっている』と言っていたので、日本の野球にどう対応していくのか注目していたのですが、まさか離脱するとは……。ただ、オープン戦を見た印象は、体の開きが早く、ボールに力がありませんでした。頭では考えているのですが、体がついていけてない感じがしました。

オリックスは比嘉幹貴の離脱が痛いですね。昨年は、勝っていようが負けていようが、彼が試合の真ん中を締めていた。その存在感はすごく大きかった。広島はオリックスと比べればケガ人は少ないのですが、やはりエルドレッドの戦線離脱ですよね。昨年の前半は彼が爆発してチームを牽引していたので。その影響がもろに出ています。

 巨人は3割打者もおらず、先発の内海哲也と大竹寛もいない。それでも首位にいるのは、原辰徳監督の選手へのチャンスの与え方と、起用のタイミングがうまいからでしょうね。ルーキーの高木勇人や戸根千明、ベテランの井端弘和の起用を見ているとそう感じます」

藪恵壹(元阪神、アスレチックス、楽天ほか)

① 阪神の投手力低下
② ルーキー高木勇人(巨人)の4連勝
③ 筒香嘉智(DeNA)の覚醒

「投手力はリーグトップだと思っていた阪神が、ここまでチーム防御率3.65(リーグ5位)と苦戦しています。特に開幕投手のメッセンジャーの出来が良くありません。ただ、私は彼を中4日で回すべきだと思います。その方が、彼らしいピッチングをすると思いますし、他のピッチャーの負担も減らすことができる。そうすれば、いい感じでローテーションを回せるような気がします。

 個人に目を向ければ、巨人のルーキー・高木勇人の開幕4連勝には驚きました。まず、スライダーが素晴らしく、シュートも投げられる。横の揺さぶりは抜群です。打者は対戦を重ねないと攻略するのは難しいでしょうね。

 あと打者ではDeNAの筒香嘉智です。とにかく今年はフルスイングできるようになりましたよね。ピッチャーとしてはフルスイングされることがいちばん怖いんです。当たり損ねでもヒットになってしまいますから。彼が打線の中心にどっしり座っているから、打線がうまく機能している。それが今のチームの好調につながっていると思います」

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