プロ野球解説者7人の「3大ニュース~開幕1カ月編」 (2ページ目)
野口寿浩(元ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜)
① 阿部慎之助(巨人)の捕手復帰
② 故障者続出のオリックス
③ ホームランの減少
「今年、一塁にコンバートした阿部慎之助を早々に捕手に戻したことは本当に驚きました。原辰徳監督は『捕手に戻すことは99%ない』と言っていましたが、その1%は試合の流れの中で不測の事態が起きた時だと思っていました。ただ、彼がマスクを被ったことで、チームは落ち着きを取り戻しました。今はケガで戦列を離れていますが、阿部の捕手復帰は結果的に正解だったと言えるでしょう。
オリックスは、ここまで故障者が続出するとは思っていませんでした。投手陣では金子千尋、平野佳寿、比嘉幹貴、岸田護がいなくなり、セットアッパーの佐藤達也まで離脱しました。打線もオフに補強したブランコが早々にいなくなったのも痛かった。中軸に座る選手がいないことで、打線にひずみが生まれてしまった。中島裕之のケガもその影響でしょう。まさに悪循環です。
そして今シーズンは、ホームランが少ないですよね。エルドレッドをはじめ、ブランコ(オリックス)、バレンティン(ヤクルト)といった選手たちが軒並みケガで戦列を離れている影響もあるでしょうし、どのチームも投手力が上がっています。現場からは『また飛ばないボールになったかも』という声も聞こえてきますが、それはないと思いますが......」
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