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イチローが「勝敗に関係なく打ちたかった」
シアトル凱旋弾への想い (6ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Getty Images

 次にいつ来ることになるかわからないシアトルで、思い出のタイカレーを食べようと思ったら、その店はすでに撤退してなくなっていた。あのシロクマのようなでっかい店長は、今ごろ、どこでどうしているのだろう。時は確実に流れている。しかしそんな時間軸に逆らうかのように、イチローは変わらず、今も投げて、走って、打っている。

 まさに千両役者。

 衰えることを知らない年齢不詳のプレーヤーだということを、特別な街、シアトルで、イチローは改めて満天下に示してみせたのである──。

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