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【夏の甲子園2025】東洋大姫路・木本琉惺の「下剋上物語」 あきらめかけたレギュラーの座を8割バントの練習でつかんだ (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

 自分の武器と弱点を見つめ、チームから求められる役割を探し、ひたすら努力する。その結果、アルプスで応援していた3年生は、名門のレギュラーまで上り詰めた。

 木本は言う。

「何回もあきらめかけました。1、2年の頃はとにかく下っ端やったんで。でも、同期や親に支えられて、とにかく努力して。甲子園までたどり着けるんやな。下剋上ってあるんやなと実感しています」

 まだ、頂は先にある。それでも、木本の歩みはスタンドでくすぶる全国の野球部員にとって光になるはずだ。

著者プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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