驚異の8試合20盗塁で首位打者も獲得...白鴎大・福島圭音は快足を武器に「全国での勝利」と「プロ」を目指す (4ページ目)

  • 菊地高弘●文・写真 text & photo by Kikuchi Takahiro

 福島の驚異的な盗塁記録は、自らの進路を切り拓くアピールの材料ではなかった。全国大会から遠ざかるチームを勝利に導くため、ひとつでも先の塁に進んでホームベースに還るための手段だった。そして、20盗塁ばかりに目が向いてしまうが、打率.500で首位打者を獲得している点も見逃せない。

 6月6日には大学選手権の初戦に臨む。福島は晴れやかな表情でこう語った。

「全国大会は中学で1回出たことがありますけど、大学では初めてなのでうれしいです。足の速さと打撃の確実性を見せたいですね」

 視線はバックネット裏のスカウトではなく、ホームベースに注がれている。勝利に近づくために、福島圭音は誰よりも速くダイヤモンドを駆け回る。

【無料トークイベント情報 7月6日(木) 紀伊國屋書店・新宿本店】

菊地高弘×西尾典文 「2023年夏、プロ注目の高校球児は誰だ?」

夏の甲子園を目指す高校野球の地方大会がいよいよ開幕! 今年はどんな戦いが繰り広げられ、プロ野球のスカウトは、どの選手に注目しているのか? 『離島熱球スタジアム 鹿児島県立大島高校の奇跡』で福岡ソフトバンクホークス大野稼頭央(2022年ドラフト4位)ら離島の球児たちの奮闘を描いた菊地高弘氏と、「スカイA」ドラフト会議中継の解説者としておなじみの西尾典文氏をゲストに迎え、ディープな高校野球トークを展開していただきます。

60分ほどのトークのあと、質疑応答と菊地高弘さんのサイン会を予定しております。サイン会にご参加希望のお客様は当店にて対象書籍『離島熱球スタジアム 鹿児島県立大島高校の奇跡』(菊地高弘 / 集英社 / 税込1,760円)をご購入ください。イベント当日は会場でも販売いたします。 皆様のご参加をお待ち申しあげております。

【日時】2023年7月6日(木) 18:10開場 / 18:30開演

【会場】紀伊國屋書店新宿本店 3階アカデミック・ラウンジ

参加方法など詳細はこちらへ>>

  菊地高弘(きくち・たかひろ)/1982年生まれ。東京都出身。専門誌「野球小僧」「野球太郎」の編集者を経て独立。独自の切り口と取材力に定評があり、近著『離島熱球スタジアム 鹿児島県立大島高校の奇跡』(集英社)では離島の球児たちを鮮烈に描いた。「菊地選手」名義でリリースした『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット。他に『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)、『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)など著書多数。

  西尾典文(にしお・のりふみ)/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析を研究。専門知識を生かした分析力を武器に高校野球、大学野球、社会人野球からプロ野球まで幅広く精力的に取材し、野球専門誌、スポーツナビ、BASEBALL KING、AERA dot. などのWebメディアに寄稿する。全国各地のアマチュア球界を網羅した情報力は他の追随を許さず、CSテレビ「スカイA」のドラフト中継番組の解説者として欠かせない存在となっている。

プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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