山本昌が甲子園で輝いた11人の投手を診断。「この夏、最大の収穫」とほれ込んだ逸材は?

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 毎年恒例、山本昌氏(元中日)による「夏の甲子園レジェンド解説」。今夏の甲子園を沸かせた11名の3年生投手を山本昌氏に分析してもらった。ドラフト候補から素材タイプまで、各投手にどんな魅力と課題が見つかったのか。今年は意外な左投手にレジェンドからの太鼓判が押された!

内田順三のスラッガー診断はこちら>>

歴代3位となる甲子園通算115奪三振を記録した近江・山田陽翔歴代3位となる甲子園通算115奪三振を記録した近江・山田陽翔この記事に関連する写真を見る山田陽翔(近江/175センチ・78キロ/右投右打)

高校野球ファンなら誰もが知る存在で、今夏も甲子園ベスト4進出の立役者になりました。体に力があるので、打撃がいいのもうなずけます。上背はなくても右腕が真上から出てきて、ストレートに角度がついてボールの走りもいい。変化球でもしっかりと腕を振れるので、縦系の変化球がよく落ちます。とくにこの夏は130キロ台で縦に変化するカットボールのキレが素晴らしかったですね。少し惜しいなと感じるのは、右足一本で立った後に右ヒザが折れるのが早いこと。体重移動しながら自然とヒザが割れるようになると、もっとよくなるでしょう。打者としても面白い素材ですし、その資質を高く買うスカウトも多いのでしょうね。

1 / 11

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る