2022.08.05

北の快腕トリオ、152キロ右腕、柳田悠岐2世…地方大会で敗れ去ったプロ注目の逸材たち

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Nikkan sports

 できれば甲子園で見たかった──。今年もそう思わせる逸材たちが、志半ばにして地方大会で敗れ去った。

 8月6日から「夏の甲子園」こと全国高校野球選手権大会が始まる。開幕を前に、惜しくも甲子園に届かなかった好選手たちを振り返っていこう。

岩手大会決勝で敗れた盛岡中央のエース・齋藤響介岩手大会決勝で敗れた盛岡中央のエース・齋藤響介 この記事に関連する写真を見る

花巻東を破った齋藤響介は決勝で涙

 今夏の南北海道大会はベスト4進出校すべてにプロ注目エースがいるという、大豊作の年だった。優勝したのは最速148キロ左腕の森谷大誠を擁する札幌大谷だが、他の3校にも斉藤優汰(苫小牧中央)、門別啓人(東海大札幌)、坂本拓己(知内)と押しも押されもせぬ大黒柱がいた。

 とくに斉藤は今夏にかけて注目度が急上昇していた大型右腕だ。身長188センチ、体重88キロの体躯に、ワインドアップの正統的な投球フォーム。課題だった制球難を克服し、今春の北海道大会で株を挙げた。今夏は室蘭地区予選から苦戦続きも、勝負強い投球でベスト4へ。だが、準決勝では札幌大谷に立ち上がりからつかまり、2対10で敗れ初の聖地にはたどり着けなかった。

 門別は高校生左腕らしからぬ実戦での強さ、奥尻島で生まれた坂本は馬力を生かした速球を武器にする。門別の東海大札幌は準決勝で知内に1対2で敗れ、坂本の知内は初の決勝に進出したものの2対7で敗れた。

 今夏は岩手で鮮烈なアピールを見せた速球派右腕がいる。大物2年生スラッガー・佐々木麟太郎を擁する花巻東を2失点に抑え、準決勝で勝利を収めた齋藤響介(盛岡中央)である。

 最速152キロに達した快速球とカットボール、フォークで勝負する齋藤は、佐々木に2安打を浴びたものの要所を締める投球を披露。勢いそのままに甲子園行きを決めるかに思われたが、決勝戦では試合巧者の一関学院に2対3で惜敗して甲子園には届かなかった。