大会No.1投手は誰か。山本昌の「レジェンド・レポート」2022センバツ編 (11ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

センバツでは13イニングで23個の三振を奪った大阪桐蔭・前田悠伍センバツでは13イニングで23個の三振を奪った大阪桐蔭・前田悠伍この記事に関連する写真を見る前田悠伍(大阪桐蔭/180センチ・77キロ/左投左打/優勝)

以前から個人的に注目していたのですが、文句なしにすばらしい投手です。高校2年生でこれだけのボールを投げられるのは、ちょっと驚きです。左腕をムチのようにしならせて、リリースがワンテンポ遅れるので打者はタイミングがとりづらいし、猛烈なキレを感じるはずです。捕手に向かって真っすぐにラインもできているし、さすが早くも世代ナンバーワンと呼ばれるだけのことはあります。課題らしい課題も見当たらないのですが、強いて言えば変化球を投げる際の腕の振りがわずかに緩むように見えること。上の世界では、ちょっとした腕の振りの違いで打者がバットを振ってくれなくなります。スライダーやチェンジアップを投げる際に、いかにストレートと同じ腕の振りに近づけるか。まだ16歳ですから、この2年間でさらにレベルアップしてもらいたいですね。

11 / 12

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る