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残酷でも切ない現実。センバツ交流戦出場の
山梨学院監督が下した決断 (2ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Sankei Visual

 そのなかで気持ちが落ちなかったのは、背番号1~9を付けるレギュラー選手と三塁ベースコーチだった。

「プロ志望の子や、野球のレベルの高い大学を目指している選手は、甲子園の中止が決まってもブレることはなかった。目標が、甲子園のその先にある子は強かったですね。それまでと変わらず、頑張りました」

 山梨学院の選手たちに朗報が届いたのは6月10日。センバツ出場が決まっていた32校を甲子園球場に招いて「交流試合」を開催すると、日本高校野球連盟が発表したのだ。

「甲子園交流試合をやらせていただけるのは、本当にありがたい」

 山梨学院の3年生に残された戦いは3つある。開催の方向で検討されている山梨の代替大会、8月10日から行なわれる甲子園交流試合、もうひとつが、2018年から開催されている帝京第三(山梨)との3年生の引退試合『ラストゲーム』だ。

 6月11日、その『ラストゲーム』に出場する選手が発表された。山梨学院には3年生部員が30名いるが、この日名前を呼ばれた19名は、代替大会にも、甲子園交流試合にも出場できない。

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