球児を支える秘密兵器。中村奨成の
「カチカチバット」誕生秘話 (5ページ目)
入学後は、野田とともに築き上げたスイングで頭角を現し、2年秋にレギュラーを掴む。他のメンバーの台頭もあって最終学年は控えに回ったが、カウンタースイングで磨き上げた技術で名門でも確かな爪痕を残した。
その後は大学でも野球を続け、3年春の全日本大学野球選手権に出場。4年春のリーグ戦では、野田夫婦、祖父母が観戦に訪れた試合で本塁打をライトスタンドに叩き込む。「息子のホームランが見たい」という、カウンタースイングを開発する原動力となった野田の夢が成就した瞬間だった。
そして、長男の高校卒業から時が流れた2015年。野田の元に広陵の中井哲之(てつゆき)監督から「カウンタースイングについて話を聞きたい」との連絡が届いた。
(後編に続く)
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