【高校野球】最後の夏に懸ける全国の剛腕投手たち (4ページ目)
そして最後のひとりが大分商業高の森下暢仁(3年/180センチ70キロ/右投右打)。彼は、私が主宰する『野球人』という雑誌の「流しのブルペンキャッチャー」のコーナーで実際にボールを受けさせてもらった投手だ。
とにかく、スピンが効いた素晴らしいボールを投げるピッチャーだ。加えて、時計の文字盤でいえば“12時”の方向から、美しいタテのラインで投げ下ろしてくるフォーム。そして長い腕と柔軟な肩甲骨の可動域。その姿は、まさに広島のマエケン(前田健太)である。構えたところに8割近く投げ込めるコントロールの良さ。スライダーは捕球するのにひと苦労するほど、鋭く曲がってくる。ピッチングスタイルもマエケンそのものだ。
今回取り上げた選手のうち、何人が甲子園の舞台に立つことができるのだろうか。いずれにしても、これまで培(つちか)ってきたものを思う存分、最後の夏にぶつけてほしいと願う。
4 / 4