1部残留へ。ヘルタ原口元気が信頼を勝ち得た理由

  • 山口裕平●文 text by Yuhei Yamaguchi photo by Getty Images

 ヘルタ・ベルリンにおける原口元気の存在感が増している。ここまでリーグ戦19試合に出場し、1ゴール1アシストを記録。リーグ中盤戦ではなかなか出場機会を得られない時期もあったが、最近7試合は全て先発メンバーに名を連ねている。「元気は試合ごとに良くなっている」と語るダルダイ監督からの評価も高まっているようだ。

5月16日、フランクフルト戦に先発フル出場した原口元気(右)5月16日、フランクフルト戦に先発フル出場した原口元気(右) 今季、ヘルタ・ベルリンに加入した原口は、開幕戦で先発フル出場を果たした。そこで1アシストを記録していきなりインパクトを残すと、2週間の負傷離脱後、数試合は先発としてピッチに立った。しかし、その後チームが調子を落とすと徐々に出場機会が減っていき、中盤戦ではメンバーから外れることもあった。

 なかなか試合に出られない原口にとって転機となったのは第25節のシャルケ戦(3月14日)だった。残り20分で6試合ぶりにピッチに送り込まれると、ブンデス初得点をマーク(結果は2-2の引き分け)。そこから調子を上げ、出場を続けている。

 原口はなぜ出場機会を得られるようになったのだろうか。理由のひとつはその献身的な姿勢にあるだろう。今年2月に就任したダルダイ監督は、守備の規律を徹底させることでチームを立て直した。原口は守備で監督の指示を忠実にこなし、攻撃に移れば労を惜しまず前線に飛び出して行く。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る