松田丈志はリレー種目の健闘を評価。選手起用の裏に采配の妙があった (4ページ目)

  • 松田丈志●文 text by Matsuda Takeshi
  • photo by Matsuda Takeshi

 男子のフリーリレーは2つとも金メダルを獲得した。

4×100mリレーで金メダルを獲得した塩浦慎理、松本克央、中村 克、溝畑樹蘭(左から)。4×100mリレーで金メダルを獲得した塩浦慎理、松本克央、中村 克、溝畑樹蘭(左から)。

 これは松元克央の成長が大きな原動力となっている。

 4×100では2泳で47秒65。4×200ではアンカーで1分44秒 85のタイムを出し、中国のアンカー孫楊の追い上げを0秒28差で振り切った。松元は身長186cmと大柄で、泳ぎもダイナミックだが、まだ荒削りなところもあり、まだまだ伸びしろを感じる選手だ。100も200も高いレベルで泳げる松元の存在は日本のリレー種目に非常に心強い。

 更に4×100ではアンカー溝畑樹蘭も48秒10という素晴らしいタイムで泳いでくれた。溝畑は今年初代表でまだ大学2年生だ。また心強い新人が現れた。

 4×200では本来メンバーに入っていなかった萩野公介を起用した事も金メダルに繋がった。

 4×100では中村克や塩浦慎理。4×200では江原騎士や萩野などの実力者が今回ベストの泳ぎではなかったことを考えると、今後4人全員がベストの状況を作れれば、東京五輪でのメダル獲得も現実味を帯びてくるだろう。

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