松田丈志はリレー種目の健闘を評価。選手起用の裏に采配の妙があった (5ページ目)
今回のリレー種目に関しては選手起用の采配も素晴らしかった。
コーチングスタッフは過去のレースデータや選手の調子を考慮しながら、酒井や萩野の起用など、積極的な策をとった。これらの判断をチーム全体で納得感を持ってやっていくこともチーム運営としては非常に重要だ。
リレーオーダーの決め方にはそのチームによって様々な考え方はあるだろうが、今の競泳日本代表のコーチングスタッフには大学水泳部の監督、コーチも含まれており、日本学生選手権などでの大学チームでのチーム采配の経験も大いに役立っていると思う。
日本代表チームと大学チームでは当然競技レベルは違うが、今いるチームの選手のパフォーマンスを最大に引き出すために、ベストな布陣でオーダーを決めていく判断の仕方は同じだからだ。
一方、中国に敗れた2レースはそれぞれ課題の見えるレースでもあった。女子の4×200フリーリレーでは、今後200m自由形の選手層を厚くして行く必要性を感じた。
パンパシからの連戦。さらに3泳の大橋悠依は直前に400m個人メドレーを泳いでおり、流石に疲れが見え、タイムを3秒近く落としてしまった。勝った中国は200mを1分56秒〜57秒で泳ぐ選手がゴロゴロいて、予選から全選手入れ替えることもできるし、大橋のようにレースが重なった選手の負担を減らす為に選手を入れ替える選択もできるだろう。
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