坂本花織が「限界突破!」 たくさんの課題を財産にしてミラノ五輪へ向けポジティブ
【過密日程のなか限界突破!】
4月19日、フィギュアスケートの世界国別対抗戦の最終種目となる女子シングルフリー。日本の順位が2位と確定したなかでの坂本花織(シスメックス)の演技は、最初から最後まで耐える滑りになってしまった。
世界国別対抗戦はSP2位、フリー3位に終わった坂本花織この記事に関連する写真を見る
3月の世界選手権にピークを合わせ、帰国後にはアイスショー出演もあったため調整が難しい大会だったが、競技前日に坂本は「今はリラックスもできているし、体もまだ試合モードなのでまあまあいいほうだと思う」と話していた。
「疲労感というのを通り越しています。限界突破!」と笑う坂本は、初日(17日)のショートプログラム(SP)では、最初から大きな滑りで安定感を見せた。だが、3回転フリップ+3回転トーループは、フリップで重心が落ちてしまい2ターンをしてから3回転トーループを付けるジャンプになり減点。第1グループで滑った世界女王のアリサ・リウ(アメリカ)に0.16点及ばない2位の結果になった。
それでも、「ストレスフリーで演技ができていてうれしい」と、2回目のチームキャプテンの役割を存分に楽しんでいた。
1 / 4
著者プロフィール
折山淑美 (おりやま・としみ)
スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。