東京五輪へ明るい兆しの日本新5つ。
「競泳W杯」松田丈志レポート (5ページ目)
ただ、大橋は過去に足のケガもあり、これまで下半身の陸上トレーニングはあまり負荷をかけてこられなかったという。
さらには大学4年生ということで、昨シーズン終了後からは就職活動や卒論にも追われる日々であった。無事に来春からの所属先も決まり、指導する平井コーチも本格的な強化はこれからだと言っているので、今後に期待だ。
大会を総括した平井コーチは、今大会に限って言えば、W杯シリーズや和歌山の大会など、すでに大会をこなしてきている選手がいい動きをしていたと言う。
ナショナルチームの今後の強化プランでは、1カ月単位でトレーニング強化期とレースに出場しながらの競技会強化期を繰り返しながら、夏本番のパンパシフィック選手権やアジア大会まで調整していきたいと展望を語ってくれた。
12月には早速シエラネバダ(スペイン)での高地合宿とローザンヌオープンにナショナルチームとして参加予定だ。
これからスイマーにとっては長くつらい冬の強化期間が始まる。冬の早朝、まだ朝日の昇らない、暗くて寒い中プールに向かうのは憂鬱なものだ。トレーニングも土台作りとなる地道な練習が続くだろう。
前回のコラムでも書いたが、この期間にナショナルチームとしての合宿やレースがあることは、チームとしてつらい時期を共有し、ともに乗り越える大きな支えになるだろう。
より逞しくなった選手たちの泳ぎが今から楽しみだ。
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