【箱根駅伝2026】「危機感しかない」創価大・榎木和貴監督、有力高校生が入学する来季は「根性の部分も鍛えていかないと...」
8位に終わった創価大。7年連続でシード権を確保した一方、5強との距離を痛感させられた photo by Aflo
【往路でも復路でもブレーキ】
「もう危機感しかないです」
第102回箱根駅伝を総合8位で終えた創価大の榎木和貴監督は、渋い表情でそう言った。
目標は3位以内――。
榎木監督は、5強(青山学院大、駒澤大、中央大、國學院大、早稲田大)による優勝争いが予想されるなかでも、当初の目標を下方修正せずに初志貫徹で臨んだ。
「昨年の箱根が終わったあと、エースの吉田響(現・サンベルクス)が抜けるので、このシーズンは耐える1年で、目標も『優勝』と欲張らずに『3位以内』としたんです。今回、確実に3位以内に入れば、来年の箱根は優勝を争えるところまでいけるかなと思っていました。でも、簡単にはいかなかった。正直、かなり厳しかったです」
往路は、2区のスティーブン・ムチーニ(3年)が区間5位の走りでチームの順位を14位から7位に押し上げた。続く3区の織橋巧(3年)も区間9位でチーム順位(7位)をキープして、トップの中央大との差は2分56秒、6位の順天堂大とは26秒差、5位の國學院大とは49秒差。4区は、主力のひとりである山口翔輝(2年)なので、5位までは十分捉えられる計算だった。だが、その山口の走りに勢いがなかった。
昨年5月に関東インカレのハーフマラソン(2部)で3位、11月の世田谷246ハーフマラソンで青学大勢を抑えて優勝するなど実績を重ね、榎木監督も自信を持って4区に置いた。だが、区間15位に沈み、チーム順位も8位に後退した。
「4区から(順位を)上げていくぞと思っていたのですが、その山口が全然でしたね。仕上がりがよかったので、後ろから青学大が来ても普通についていくのかなと思ったのですが、簡単に離れてしまって、チームとしては厳しい状況に置かれてしまいました。往路は、5強に遠く離され、不完全燃焼は否めないです」
往路は8位。トップの青学大とは5分54秒、3位の中大とは4分18秒の差がつき、目標達成はかなり厳しくなった。
それでも榎木監督は強気だった。
「6区に小池(莉希・3年)、7区に石丸(惇那・4年)を置いています。まずは小池が起爆剤となって57分台でいってくれると後半区間につながります。このふたつの区間で流れを取り戻していきたいです」
その復路、6区の小池は榎木監督の期待通り、56分48秒の区間賞の走りで青学大との差を27秒詰めた。7区の石丸でさらに前を追うぞという展開になりかけたが、まさかの区間17位に終わり、流れを止めてしまった。
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著者プロフィール
佐藤俊 (さとう・しゅん)
1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)、「箱根5区」(徳間書店)など著書多数。近著に「箱根2区」(徳間書店)。

