東大理三に現役合格のちインカレ優勝の内山咲良。「誰もやったことがないことをしてみせたい」と励んだ文武両道 (7ページ目)

  • 宮部保範●取材・文 text by Miyabe Yasunori
  • photo by Kyodo News

ーー大学時代のケガをきっかけに無理をしすぎない境地に至ったのですね。では、高校生で受験を控えた頃というのは?

内山 やっぱり受験が近づけば近づくほど、特に高校3年の時は、100%頑張っていたと思います。その時は本当に必死だったからですかね。やっぱり自分が明らかに(勉強が)遅れていると思ったので、このままだと絶対に落ちると、すごく頑張りました。

ーーそれでもインターハイに出場したあと、現役で最難関の理三に合格するというのは驚きです。自身の進路に対して必死になれたのは、なぜですか?

内山
 確かに、なんでそんなに頑張ったんだろう。不思議ですよね。高校3年が始まる時に、自分のなかで覚悟を決めていた部分があった気はします。インターハイに出たいって。本気で目指したい、と。でも、インターハイに出ても大学に落ちたらなんかカッコ悪いと思っちゃって。両方やりきることが、すごくこだわりとしてあった。そのこだわりを貫き通したっていうのが高3だったような気がします。

ーーカッコよくありたい、と。

内山 誰もやったことがないことをしてみせたい、みたいなところはありました。

(後編につづく)

<profile>
内山咲良 うちやま・さくら
1997年、神奈川県生まれ。東京大医学部医学科6年。筑波大附属中・高を経て、2016年に東京大理科3類に現役合格。陸上競技は中学時代からスタートし、高校3年時には走幅跳で全国高校総体(インターハイ)出場。大学入学後に三段跳を始め、昨年9月の日本学生対校選手権(インカレ)女子三段跳で自己新記録13m02を出して優勝した。

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