東大理三に現役合格のちインカレ優勝の内山咲良。「誰もやったことがないことをしてみせたい」と励んだ文武両道 (4ページ目)

  • 宮部保範●取材・文 text by Miyabe Yasunori
  • photo by Kyodo News

ーー部員自らメニューを組むのですね。どんなメニューが記憶に残っていますか? 一番きつかったのはどんな練習でしたか?

内山 高校時代、一番きつかったのは夏合宿でやった階段走ですね。クロスカントリーのコースで一直線なんですけど600mからスタートして、50mずつ縮めていく。戻って次は550m、全部あわせると10本くらいで最後は50m走って終わりだったかな。2年生の時には途中で倒れてしまいました。ちょっとつらすぎて。ここで倒れたらやめられるなって思った瞬間、目の前に草があって。「あれっ、なんか無理」ってなったような記憶があります。

ーー400mを専門とする部員が多かったということですが、みんなだいたいこなせるメニューなのですか?

内山 いやぁ、倒れるまでやっている人はいなかったと思います。私は、その前の練習で体が追い込まれすぎてしまっていたかもしれないです。途中で心も折れてしまったような気はします。

ーー高校時代、部活動では辛い練習をこなしながら、勉強はどのようにしていましたか?

内山 受験だけに向けて頑張ろうという学校では明らかになくて、部活をたくさんしてもいいし、本当に自由な校風でした。だから、逆に受験に対してのケアは、もしかしたら学校だけだとちょっと足りない可能性もあるかもしれない。私の周りでも塾に通っている人が大半でしたね。

ーー内山さんも中学時代に引き続き、高校の時も塾に通っていたのですか?

内山 高校2年までは学校の勉強を中心に頑張っていました。塾にも行っていたんですが、宿題の答えを写しちゃったり、あんまり真面目にやっていなくて、学校が8で塾が2くらいのレベルだと思います。ただ中学1年から続けていた英語の塾のほうは割と頑張っていて、高2で英検1級を取りました。

 当時は海外で学ぶことに興味があって、留学をしてみたいなと頑張っていました。単純に言えば新しい言葉を学ぶのが好きで、英語にハマっていたというところはありますね。1級を取ったあとは、受験勉強にシフトしようとZ会に。

ーー高校2年で英検1級に合格ですか。恐れ入ります。

内山
 それにプラス、高2の冬から理科の1科目を生物に変えたので、生物の塾を増やしたり。高3からは理科と数学を鉄緑会で勉強しました。

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