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駅伝に詳しすぎるアイドルが分析。箱根の優勝候補とその根拠を語った (2ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • 村上庄吾●撮影photo by Murakami Shogo

 では、2021年の箱根駅伝はどうなるのか。西村さんは全日本でトップ5に入った駒澤大、東海大、明治大、青学大、早大が優勝争いをすると予想。なかでも優勝に最も近いのは青学大だと感じているようだ。

「なんだかんだで、青学大かなと思います。例年ほど1万m記録挑戦競技会のタイムは伸びなかった印象ですけど、箱根はめちゃくちゃ強い。特に4年生に注目しています。キャプテンの神林勇太選手にエースの吉田圭太選手。個人的には竹石尚人選手がすごく気になりますね。私と同世代ですけど、1年大学に残って箱根に再チャレンジするわけですから。あとは新号健志選手。前回は当日変更でメンバーから外れましたし、あと一歩というところで学生駅伝は一度も走っていません。だからこそ頑張ってほしいなと思っちゃいますね」

 西村さんが「カギを握る選手」と気にかけていた、新潟県出身の岸本大紀(2年)はエントリーメンバーから外れた。前回、1年生ながら花の2区を区間5位と好走している選手の不在がどう影響するのか。

 そんな青学大の次は、久しぶりに全日本を制した駒澤大の勢いを買っている。

「田澤廉選手は日本インカレ1万mでも日本人トップに輝きました。前回は3区を区間3位(区間新)と好走しています。この1年でいろんな経験をしてさらに強くなっているので、今回は花の2区でレースを荒らしてくれるんじゃないでしょうか。

 さらに今年は、1年生(5人がエントリー)に好選手が揃っているんですよ。なかでも注目は鈴木芽吹選手ですね。彼は長野・佐久長聖高を卒業していますが、出身は静岡県なんです。中学時代に箱根駅伝を観戦しに行った時に、電車のなかで佐久長聖高の卒業生である東海大・村澤明伸選手(現・日清食品グループ)に会ったことで同校に進み、箱根駅伝を目指そうと思ったそうです。箱根に思い入れのある選手なので、活躍してほしいです」

 田澤は12月4日の日本選手権1万mで、今季の日本人学生最速となる27分46秒09で8位入賞。駒澤大のエントリー上位10人の1万m平均タイムは、史上最速の28分26秒81になった。絶対エースがいて、1万mで29分を切る選手が11人いるハイレベルな選手層は"打倒・青学大"の一番手といえるかもしれない。

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