全日本大学駅伝で東海大に誤算。8選手はどんな思いで走っていたのか (6ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Kyodo News

「勝ちにこだわるなら駆け引きをして、うしろにつけばいいところをあえて引っ張った。強いなって思いましたね。そういうチームメイトがいることは本当に心強い。勝負には負けたけど、名取は100点の走りをしたと思います」

 名取の走りに両角監督も何か感じるものがあったようで、「よくやった」と称えた。レースも一度は難しい状況になったが、最後まであきらめず優勝を争うところまで巻き返した。初駅伝の石原、長田のふたりが区間新を出すなど、収穫もあった。なにより、今回の8人が中心となり、箱根奪還にむけて戦えるメドがついたことが大きかった。

 2連覇は逃したが、両角監督は「勝ちたかったですが、メンバーが大きく入れ替わったなかでよく戦えたと思います」と前を向いた。

 伊勢路のロードで見えたのは、箱根路を制するためのたしかな力だった。

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