【月報・青学陸上部】原晋監督が勝利宣言
「全日本駅伝、うちが独走するよ」 (3ページ目)
今回、なぜロードに来ているのかというと、ロードの感覚をつかみ、1km毎の記録を選手に伝えたいから。それなのにタイムがないし、距離も間違えとったら、まったく意味がない。ひとりで仕事をやるわけじゃないし、これだけのスタッフがいるんだからできるはず。『12名もマネージャー必要なかったね』と言われないように、しっかりと役割分担をして仕事してください」
原監督の言葉をマネージャーたちは微動だにせず、聞き入っていた。
前日の練習では以前使用していた距離のポイントが消失していたので、新しいロードメジャーで計測した。しかし、そのロードメジャー自体に問題があり、46mもの誤差があった。「初日からトラブルだよ」と原監督は嘆いたが、正確な距離が測れていないとタイムは無意味になってしまう。
5km走ではスタート、フィニッシュ、1km毎のタイムを出せなかった。さらに練習参加している実業団の選手をどこまで見るのかという問題もあった。判断が難しいところもあるが、「チーム青山」として練習をしている以上、自分の仕事をこなしつつサポートすることが求められる。
その場で小関一輝を中心に円を組んでマネージャーたちは意見を交わし合った。女子マネージャーからは学年ミーティングを開いた時、連携が取れていないと指摘されたという。どうしたらマネージャー同士、連携して仕事をうまくやり遂げることができるのか。全員が厳しい表情でその解決策を探っていた。30分ほど続いた青空ミーティングが終わり、マネージャーたちは自分の仕事を全うするために動き出した。
宿舎まで歩きがてら話を聞いていると、小関は「監督にマネージャーの仕事について言われることは今までもあったんですが......」と反省しきりの表情を見せた。
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