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GMOに加入する青学大エース・一色恭志に
花田勝彦監督が求めるもの

  • 加藤康博●文 text by Kato Yasuhiro

花田勝彦監督インタビュー・後編

「世界No.1を目指す」という目標のもと、今年4月にスタートを切ったGMOアスリーツ。インタビュー前編で創設の狙いを熱く語ってくれた花田勝彦監督だが、具体的にどのような方法で強化し、どんな選手の育成を目指しているのか。引き続き、その胸の内を聞いた。

世界で戦う選手育成法について語る、GMOアスリーツ花田勝彦監督世界で戦う選手育成法について語る、GMOアスリーツ花田勝彦監督

「マラソン、駅伝、トラック。すべてにおいて現在の国内のレースを見て感じるのは、ひとりで走れる選手が少ないということです。集団から飛び出し、状況を打開できる選手はかつてと比べて減り、ペースメーカーや集団の力に頼りながらレースを進める場面が目につきます。そこに今の日本の弱さがあるのではないでしょうか。

 オリンピックなどの国際大会ではペースメーカーはいません。その中でアフリカ勢は勝負するタイミングを自分の力で作り出し、一気に逃げ切ります。そうした自分でレースを作れる強さを目指します」

 そのため、GMOでは練習を個人単位で行うだけでなく、ペース変化への対応、さらにはレース終盤で自分から仕掛ける力を養うトレーニングメニューを組んでいく。当面、マラソンでは国内のレースが主戦場になるが、将来的にはタフさの求められる夏のマラソン、さらにペースメーカーのいない海外のレースにも積極的に参戦する予定だ。それもすべて国際大会での勝負を見据えての取り組み。「速さ」だけでなくそこに「強さ」があるか。この認識を選手と共有しながら強化を進めていくことになる。

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