アルペン村岡桃佳、メダル連発もまだ通過点。 最終日まで「攻める」 (3ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • photo by Photo Service One/Uehara Yoshiharu

 今大会は日本選手団の旗手を務め、9日の開会式の入場では堂々、先頭で行進した。入場前は大役を前に大きな緊張感に襲われたが、一歩会場に入ってみると想像以上の熱気を感じ、緊張が解けた。2度目のパラリンピックで、独特の空気感を笑顔で楽しむ余裕があったことも、今回の結果につながった。

 村岡は今大会、5種目すべてにエントリーしている。11日には、前回のソチでは旗門不通過で失格となったスーパー大回転で、銅メダルを獲得した。

 13日にはスーパー大回転と回転を1本ずつ滑って、その合計タイムで競うスーパー複合に出場予定。そして15日の回転、最終日の大回転と、今季好調の技術系種目で大会を締めくくる。

 天候などの影響でレース予定に変更がなければ、「(この大会は)私で始まり、私で終わる」という、記憶に残るパラリンピックになりそうだ。気負いなく、複数種目の表彰台を目指す村岡にとって、序盤の2つのメダルも「通過点」。最高のスタートダッシュを切った日本のエースは、最終日まで平昌の雪上に攻めのシュプールを描くつもりだ。

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