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ウィルチェアーラグビー悲願のメダル獲得も、
すでに思いは4年後へ (4ページ目)

  • 宮崎俊哉●文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by AFLO SPORTS

「自分たちにはメダルを見せたい人がいる」

 3位決定戦に回った日本チームを動かしたのは、池の言葉に代表されるメダルへの執念だった。対するカナダは、ウィルチェアーラグビー発祥国にして、過去3大会すべてでメダルを獲得している強敵だ。

 日本は池、池崎、若山、今井のファーストラインが力を発揮し、序盤から流れをつかむと、若山、今井が抜群のスピードとロングパスを誇る22歳、若きエースのザック・マデルをブロック。苦し紛れにほかの選手へパスしたボールに池、池崎が反応し、ターンオーバーを奪う作戦が的中した。一時は5ポイント差に広げたリードを第3ピリオドには2ポイント差まで詰め寄られるが、最後までオフェンスの精度は乱れず。ウィルチェアーラグビーで重要なタイムマネージメントもしっかり行なわれ、52-50で銅メダルに輝いた。

 パラリンピックイヤーに入ってから急成長を遂げ、代表入りを果たした乗松は、「オーストラリア戦は悔しい敗戦。力を出し切れば勝てたと思う。それでも、自分たちがやってきたことに間違いはなかった。銅メダルにはまだ上がある。明日から4年間、東京で金メダルが獲れるようにがんばる」とコメント。

 池は「オーストラリア戦の後、明日までに戦える自分たちをつくろうと立て直せたのが銅メダルにつながりました。リオでたくさん成長させてもらいまいた」。

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