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ウィルチェアーラグビー悲願のメダル獲得も、
すでに思いは4年後へ (3ページ目)

  • 宮崎俊哉●文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by AFLO SPORTS

 金メダルに向かって進撃する日本。だが、その前に立ちふさがったのは、直近の世界ランキングで1位に躍り出たアメリカだった。4年前のロンドン大会の3位決定戦で敗れた相手に、日本は第1ピリオドを15―14でリードしたが、その後はアメリカも頻繁にメンバー交代をして日本の対応をかわし、同点のまま延長戦へ。一進一退の攻防が続くなか、猛烈なタックルでチームを鼓舞してきた池崎がまさかのミス。ボールをこぼしリードを奪われると、そのまま逃げ切れられた。

 優勝候補アメリカに無念の1点差負け。それでも、日本チームの闘志は消えなかった。

「最後まで粘ることができたので、手応えはある。このあと、一段ずつしっかり上っていき、決勝戦でもう一度アメリカと戦って勝つ」とキャプテン池が執念を見せれば、荻野晃一ヘッドコーチ(HC)も「今日の試合は紙一重。最後まで粘り強く、あきらめるな。出しきろう!」と選手たちを激励した。

 予選Bグループ2位の日本は、Aグループ1位のオーストラリアと準決勝で対戦した。27歳ながらリオがパラリンピック4度目の出場となる、オーストラリアのエース、ウイリー・バット。日本はこの選手をローポインターが取り囲み、さらには池、池崎もマークに入ったが、その隙をクリス・ボンドに破られ、前半で5ポイントのリードを許す。第3ピリオドは、全員が必死に戦い16-16。そして迎えた第4ピリオド、日本は何度もチャンスをつくりかけるが、相手の強烈なプレッシャーを受け、ディフェンスファウル、ペナルティを繰り返し、13-14。トータルでターンオーバーを14回も奪われてしまい、57-63でオーストラリアに敗れた日本は、アメリカへの再挑戦は叶わなかった。

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